先日、書店で本を買う機会が減ったのはケチになってきたのか、あんまり読みたい!と思う本がないだけなのか、ということを書いたのですが、
先日、遠出するために電車に乗るので、書店でこの文庫を買いました(汗)
ティーンズラブ、っておよそティーンが読むに相応しくないエロスな内容の文庫ですが、日舞の師範の女性が主人公だったので。
壇蜜のエッセイを読んで、ちょっと日舞のことを知ったのですが、それこそ壇蜜がモデルっぽい雰囲気だったのも決め手になりました。
40歳って二度目の思春期とか呼ばれがちな、何か親とうまくいかなくなる時期らしいのですが、うちももれなく、両親と仲違いをしています(遠い目)
雑誌でも母親が嫌いじゃないけどしんどいという特集を見たし、
先月、友人と会って話した時、2人とも同じようなイライラを母に感じていて、私だけじゃないんだと実感しました。
あと年上のパートさんも、私が母に言われていることと同じようなことを、自分もいまだに言われるよと苦笑してらして。
私が若い頃、「ねぇ、日舞とか習ってみたいと思わないの?」と言われ、めちゃくちゃブチ切れたことがあって、
思春期だったし、超うっとうしかったんですよ、私とお母さんは別人格だろうと。
うちの母は、祖父が非常に厳しくて、習い事もやりたいこともほぼさせてもらえず、
所作が綺麗になるから日舞を習いたかったけど、習わせてもらえなかったそうです。
母の家からすぐ近くの公民館であってる習い事すら通わせてもらえなかった母の辛さが当時でも理解できていたのですが、噛みついて悪態ついて、
母も私の態度の悪さにすごく怒ったけど、押し付けたことに謝ってきて。
そのやりとりって、もう25年以上前のことなのにいまだに強く記憶に残っていて(震え)
日舞のことを、かいつまんでるけど素人にも分かりやすく書かれているので、その部分が読みたかったので買いました(脇汗)
やっぱりエロ部分はよくわからないし、正直、そういう描写に興味はないのですが、
全然、母親との関係をこの本から学ぼうと思っていなかったのですが、意図せず、そういう内容も含まれていました・・・。
出発時間まで時間がなく、電車の中でスマフォを触るのも嫌だし、1時間半、手持無沙汰も辛いし、書店でエロスな本を買うって(汗)と思いましたが、
あとから思い出した。これ読みたかったんだ。
トータルで買ってよかったです。
バレエなどの他の舞踊と違って、老いがマイナスにならないのが日舞のいいところなのだ。
肉体的には衰えたとしても老いることで魂の自由を獲得し、芸が磨かれていくと言われている。
というのが最後のシーンに書かれていて、大変、勉強になりました。
やっぱりうちの母、多分、曽祖父の影響で美術芸術に興味があるし、学習意欲も高かったんだなと思って、
何か・・・なかなかそれを叶えられない青春時代だったことを思うとちょっと泣きそうになりました。
私にとって良本だったけど、人様には薦めにくい。
あとうちの母、多分、私に松たか子的な、良家のお嬢様に育って欲しかったと思うのですが、全く見当違いな娘に育ってごめんね。
15歳でも私は母が望むような女性にはなれないだろうと察知して、こんな記憶に残るくらい、キレたのかも、とほほ・・・。
イケメンで性格のいいお坊ちゃまで賢くて優して、お互い初恋の相手と結婚して色々あるけど幸せ♡って、SFか!と突っ込みたくなる内容なのですが、
著者の方が博識なのか、本筋やエロ以外の場面のディテールがリアルで面白かったです。