あまりまめに好きな本の発売日をチェックしているタイプではないのですが、
偶然、発売日に店頭で見つけて即買い即一気読みしました。
4巻の最後で、銀市の目が金に戻ったのは多分、半妖だけど妖の部分が強くなったからかなぁと思っていたけどその通りで、
でも珠が神すらおろせる器なので気をつけよ、みたいな会話があったのでてっきり珠主体の話の展開になるかなと思っていたけど、
銀市がまさかの・・・ねぇ・・・。
ネタバレをしないようにと思うとポヤポヤした感想しか書けないのですがw
生まれた村で大蛇の生贄になるために育った珠が、その時を思い出すような行為を自分の意思で行うことになったのですが、
その行為で昔を思い出し、辛い気分になっていないか?と心配する銀市に対して珠が、
「村のことは思い出しませんでした」ときっぱり言ったところが泣けた・・・。
自分の居場所が見つかり、そこを守ろうという気概が生まれると、
所謂、心的外傷と言われるものの雲散霧消するということかなって。
なかなか『早く続きを読ませて頂けませんか???』という終わり方でしたが、次の発売は半年後ぐらいだと思う(涙)
次巻で銀市の半妖の件について落とし所が決まって、次の回では何か珠が舞ったことで『神すらおろせる器』に繋がるような・・・。
ずっと読みたい気もするけど、7巻ぐらいでハッピーエンドになって欲しい気もしますw
著者の道草家守さんは色々な事に相当、造詣が深いと思うのですが、一体おいくつぐらいなんだろう(汗)
私と同世代の作家さんのジェンダーやフェミニズムに絡めたように見せた「ほら!あなたも怒って!」とけしかけてくるような本には辟易しているのですが、
道草さん(この呼び方でいいのかなw)はそういうベクトルではなく、女性が意思を持ち役目をやり遂げる姿を書きたいと思ってらっしゃるような気がします。
自己紹介文の、
私の妄想が皆様の心の糧になるよう願っています。
という一文も美しくて、へりくだっていない軽やかな謙虚さが好きです。
あとふと思ったのですが、銀市は割と食いしん坊で美味しいものが好きという設定だし、結局、相手や環境によるのでしょうが、
やっぱり美味しいものをこしらえてちゃんと食べることは大切だよなぁと思いました。
伊集院静の短編に『女の料理の腕は半分男で決めてくれるんだから』みたいな文章があって、読んだ当時は若かったのでうざwと思っていたけど、
今、読み返したらそこまで嫌な文章ではなかった。
この時期の伊集院静の表題作になっている短編はどれも儚くていいです。
私は人間にとって食べることは大切なので、男女問わずお味噌汁ぐらいは作れるようになった方がいいと思うのですが、
上記の言葉も当たらずとも遠からずと思ったりします。
ティーンズ文庫が大の苦手なった女子が、アラフォーになって楽しく読んでいるのですが、骨太なストーリーで改めてお薦めです\(^_^)/